【読書記録】『1リットルの涙』

読書記録

闘病記として有名な一冊。
木藤亜也さんの『1リットルの涙 難病と闘い続ける少女 亜也の日記』です。

徐々に体が動かなくなっていく難病・脊髄小脳変性症。
小脳・脳幹・脊髄の神経細胞が変形・消失してしまう病気だそうです。
この日記を書いた木藤亜也さんは15歳から発症し、25歳で人生を終えました。
本書では14歳から20歳まで綴られた日記を整理した一冊になります。
巻末には亜也さんのお母さんと、主治医だった先生の文章が収録されています。

本作を読んだことがない方でも、タイトルは知っている、という方が一定数いらっしゃるのではないかなと思います。
某女優さんが主役で、この作品がヒット作になりました。
(そういえばその女優さんは今どうなっているんだっけ?)

愛を貫いた女性の物語『ピンク&シュガー

闘病記を読むのは、勇気が要ります。
気軽な気持ちではページを開けないです。
それは最後がハッピーエンドを約束されていないから、かもしれません。
闘病記からだけでその人の人生を妄想してしまいそうになるから、かもしれません。

本書を読んで感じたのは、日記に綴られた亜也さんの感情と、周囲が受け取っていた感情。
そこが真逆だったことです。
日記から見える亜也さんは、いつも泣いています。挫けています。
でも、周囲の人から見た亜也さんは、笑顔でいました。

お母さんと先生の文章が、病との向き合い方の難しさをひしひしと伝えてきます。
ご家族の方は本当に大変だったと思います。
もし私が同じ立場になったら、あたたかな交流はできなかった。

難病というのは本当に、理不尽だ。

気になる方は是非。

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