国民的人気アニメ(といっていいと思う)『ちびまる子ちゃん』の生みの親・さくらももこさん。
お亡くなりになったと知った時、あまりにも早すぎる死に衝撃が走りました。
さくらももこさんは漫画を描かれる方、という認識をお持ちの方が多いと思います。
ですが、文章もすごいのです!
読んでいて「こんなにも自由自在に文章を操れるってすごい」と驚くばかり。
今回は様々なエッセイの中でも特に好きな一冊、さくらももこさんの『ひとりずもう』を紹介します。
本書はさくらももこさんの青春時代から作家デビューまでを振り返るエッセイです。
合間合間にさくらももこさんのイラストが挟まれていて、これがシュールで素敵!(笑)
成長期の悩みや、男子への嫌悪。
女子校へ進学し、性への興味が芽生え、オシャレをしてみようと挑戦する。
片想いをするけれどそれだけで、とりあえず失恋した。
漫画家になりたいとぼんやり思いつつ、気がついたら大事な時間を消費していて。
これじゃダメだと急いで文房具屋に駆け込んで、そして。
そんな内容がコミカルでありながら、鬱屈した感情も漂わせながら書かれています。
『シロクマの背に乗る』絶賛発売中!
さくらももこさんの『ひとりずもう』を読んでいると、「私もそうだった」と頷くことばかりです。
自分の肉体は女性として魅力的に成長するのだろうかと疑問に思ったり、男子ってなんでああもアホなことするんだろうと首を傾げたりした中学時代。
高校生になったら自分は変わる! と誓いのような決意をしたはずなのに、気がついたら終わってしまった日々。
好きな人はできるけど、想いを伝えるのは恥ずかしくて、そのまま終わった青春時代。
せめて小説を書くぞ! と原稿用紙は買ったものの、それで終わった情けない十代。
そういった感情をさくらももこさんも抱かれていたのを知って、なんだかホッとしました。
「よかった。情けないのは私だけじゃない」と思ったのです(失礼)
それと同時に、忘れちゃいけない感情だよな、とも思います。
あの頃抱いていた複雑怪奇な心の在り方は、私の人生を彩る宝物でもあるのです。
活かすも殺すも私次第。
そんなことを、このエッセイを読んで思いました。
気になる方は是非! 気軽に読めます♪
ちなみに。
私が通っていた中学校にはさくらももこさんの『COJI-COJI』が置いてありました。
爆笑して、お腹が痛くなった思い出があります(笑)
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