【書評】悪文とは何かを考える

書評・勉強になる本紹介

文章でお金を稼ぐと覚悟を決めた時、ふと気になりました。
私が書いた文章は、私が伝えたい内容の通りに伝わっているのだろうか?

日本語はとても自由です。
「、」の位置が違うだけで意味が大きく変わったり、助詞が違うだけで内容が伝わらなくなったり、伝えたい内容をつらつらと綴り続けて逆に混乱を招いたり。
逆に、文法的に間違っていたとしても、なぜか想いがまっすぐ伝わったりもします。
そして、言葉は生き物。
過去と現在で意味が変化してしまった言葉が存在します。

ここから「正解」を導き出すのはとても難しい。
なら逆転の発想。

「悪文」とはどのようなものでしょうか?

謎を解決するため手に取ったのは、岩淵悦太郎さんが編集した『悪文 伝わる文章の作法』です。

本書は1979年に出版された『第三版 悪文』を改題し、文庫化した本になります。
なので、ここに書かれている文章は、とにかく古い
一昔前の堅苦しい文章で悪文の説明がされているので、読むのに一苦労しました(汗)
でも、書かれている内容には納得です。

「とにかく意味がわからない」文章というものが、世の中に存在します。

『悪文 伝わる文章の作法』では、どのような文章がわかりにくいのか、誤解されるのか、混乱しているのかを、事例を交えて説明しています。
そして、ひとつひとつ丁寧に「ここのこの部分がおかしい」と指摘しています。
ここに挙げられている例題は古いのですが、昔から悪文は存在したのだなと思って諦めてください(汗)

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本書を読んだ感想。

とにかく読むのが大変でした(汗)
読みやすい文章、わかりやすい文章に慣れてしまったのだなと反省です。
たまには難解な文章を読んで自分を鍛えなければ。

でも、内容は本当に勉強になりました。
どうして混乱するのか。
「ここが問題」のポイントを的確に、例題を交えながら紹介しているので、ピンときます。
ついでに自分の文章の悪癖にも気づけます(涙)

読むのに根性が少々必要ですが、「自分の文章は悪文ではないか?」と不安に思われたのなら、是非一度お読みください。
なるほどと納得できます。

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