みなさん、おはようございます! 正月も今日で三日。ゆっくりできましたか?
さて、カクヨムで連載中『トキ傳 壮途の儀』「19 田能」を公開しました!
最新話はこちらhttps://kakuyomu.jp/works/16816700427557240235/episodes/16816700428487583623
『トキ傳 壮途の儀』はこちらhttps://kakuyomu.jp/works/16816700427557240235
考えてみれば、金がないないばっかり言っている話だったなぁ。ということで、伏線をざっとおさらいしていきましょう!
まず、田能の存在ですね。「1 杏化天元」での登場ですが、この時点で「『トキ傳 壮途の儀』は金の話をするぜ」と私的には匂わせています。ついでに、杏化天元が心許して話せる相手、とも表現してる。意外と重要キャラだったのですよ、田能。
「1 杏化天元」はこちらhttps://kakuyomu.jp/works/16816700427557240235/episodes/16816700427715648034
そして、資金の流れの話ですね。どこに資金は流れていったのか、それはもう杏化天元が自分の目で見て答えが出ている。華美、なんて、すぐわかるでしょう? そう、宇木です。
「13 宇木家」はこちらhttps://kakuyomu.jp/works/16816700427557240235/episodes/16816700428487519703
大氏は大名と違い、自分たちの力で商売をしてお金を稼いでいるわけじゃない。これが、自分達で事業を持っているのなら田能だって「怪しい」とは思わなかったはず。だってお金は必要な分を自分で稼いで好きなように使うだけの話ですから。でも、そうではない。
役人の給料なんてたかが知れてますよ。一応、大氏には直轄領があるといえども、それらは自分たちで消費すると言ってます。売り物がない状況なんです。それは「2 廟議」で証言してますし。
「2 廟議」はこちらhttps://kakuyomu.jp/works/16816700427557240235/episodes/16816700428600394893
欲しいものがある。けれど金はない。なら、どこからそれを引っ張ってくるのか。その答えが、刻殿だった。田能は当麻の資料を見て納得したのです。「ああ、あいつら刻殿の金を引っ張ってんのか」ってね。
どうしてそうなったのかは、刻殿と書殿の作られたタイミングの話。
刻殿はトキの住まい、ということは、天元が国を平定した頃から存在しています。けれど、書殿は違う。国全体の識字率はいまだに低い、というのは「12 嘉穂家」で指摘しています。紙が貴重品ということも、ね。
「12 嘉穂家」はこちらhttps://kakuyomu.jp/works/16816700427557240235/episodes/16816700428487514883
識字率って、なかなかに上がらないもの。まずはお金持ちや教育熱心な人から学び、特権を得る。そして下々にも教育が施され、上がっていく。タイムラグがある。
だから書殿ができたのは刻殿より後。それまでは資金が決定したら廟議がそのまま通達していた。その慣習が、本来なら田造ができた時点で改善されていなくてはならなかったのに、できていなかった。
だから不正が起こったのです。
当麻はおかしいと思わなかったんかーい! と思うかも知れないけれど、田造から知らされるのと廟議から直接指示が来るのとでは、そりゃ廟議の指示を信じますよ。しかも田造からは通達ストップされてるし。
なんたって廟議にはトキが参席しているんですもの。
では、何に使ったのか。それはまた先の話。
どの程度、伏線に気づきましたか? 今後の展開も楽しみにしてもらえると幸いです!
ではまた!
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