ここでは、調べ物をするにはどのような手順で行えば良いのか、とっかかりをメモしています。
調べ方の順番
1 何を調べるか決める
まず最初に「何を調べるか」を明確にする必要があります。
そうでないと、漠然と資料を探すことになり、無駄に時間を浪費してしまいます。
2 実際に調べてみる
「何を調べるか」が決まったら、さっそく行動しましょう。
その際、図書館を利用することをお勧めします。
ネットだと「信頼できる情報」と「個人的な思い込みによる情報」が並列されています。
また、調べたい内容と合致しない検索結果が出てくることも(汗)
図書館をフル活用すれば、余計な情報に振り回される危険性を減らすことができます。
図書館での調べ方は以下
・蔵書検索を利用して、調べ物に関連する書物を探す
・調べ物と同ジャンルの棚を見に行く
・百科事典などの参考資料で基礎的な情報を入手する
・図書館の司書さんに質問する
3 調べ物をどこまで深掘りするか、再考する
基本的な情報や図書館にある資料などを見て、調べ物の内容の大まかな感覚が掴めるはずです。
なので、その次に行うのは「どこまで調べるか」を考えることです。
世の中にはさまざまな書物や雑誌、文献や論文、新聞などがあります。
これらすべて網羅するのは現実的ではありません。
ですので、どのあたりをゴールにするかを決めましょう。
ゴールが決まれば、上記に記した調べ方を駆使して調べていきましょう。
手段はひとつだけ選ぶのではなく、複数掛け合わせて行います。
そうすることで、ひとつの手段で壁にぶち当たっても、別の手段で突破口が開ける場合があります。
4 調査を深める
調査にはさまざまなパターンがあります。
調べていて「壁にぶち当たったな」と感じたら、別の方法を模索しましょう。
調べる対象を徐々に絞っていく
一番最初に基本的な部分を調べ終わると、調べたい対象の範囲が狭くなる場合があります。
その際は、徐々に調べる対象を絞っていきましょう。
調べる対象を徐々に広げていく
初めから調べる対象がピンポイントな場合、なかなか目的の資料に辿り着かない場合があります。
その時は、似たような内容を探していくようにしましょう。
意外なところで目的の資料に出会ったりします。
思いついた単語を片っ端から調べてみる
手当たり次第に調べ物をして、運よく目的の資料に出会える場合があります。
思い悩むくらいなら、手当たり次第にぶつかってみましょう。
気づきを辿って調べを進めてみる
調べ物を進めていくと「あれ? これはなんだろう?」と疑問を抱く瞬間があります。
その疑問を大事にしましょう。
疑問を調べてみると、もしかしたら、予想以上の収穫を得られるかもしれません。
別の側面から調べてみる
真正面から疑問にぶつかっても、思い通りに調査が進まないことがあります。
その時は別の角度から調べてみましょう。
ヒントが欲しくなった場合、図書館の司書さんに相談するのも手だと思います。
調べる媒体を変更してみる
図書館の資料検索をしても見つからない、棚を眺めてもわからない。
そういう時は、一度ネット検索をしてみましょう。
視点を変えることで、見えてくるものが出てきたりします。
5 粘る
調べ物は瞬時に終わることもあれば、調べても調べても解答に辿り着けない時もあります。
投げ出したくなることもあるでしょうが、粘りましょう。
それだけ貴重な情報を探しているのだ、と自分を励まして、頑張って!
ですが、どうしても見つからない、という場合もあります。
その際は、以下の手段を取ってみてください。
調べ物をする図書館を変えてみる
図書館は大小様々。そして、取り扱っている資料も違います。
郷土資料はその際たる例。各図書館の色合いが色濃く出ます。
小さな図書館で調べている時は、大きな図書館に行ってみるのもいいかも。
他の図書館に所蔵してある資料を取り寄せる
図書館には相互貸借という仕組みがあります。
これは、図書館を通じて他の図書館の蔵書を借りる手段です。
調べ物をしていてどうしても読んでみたい資料が見つかった場合、図書館の司書さんに尋ねてみましょう。
貸し出しOKな図書館があれば、本を借りてじっくり内容を点検することができます。
直接問い合わせてみる
図書館のシステムを駆使して調べ物の答えが見つからない場合、調べる対象が存在するのでしたら、いっそのこと直接問い合わせするのもいいかもしれません。
案外、資料を当たるよりも早く解答を得られるかも?
似たような事例を探してみる
図書館では利用者の質問をレファレンスと呼び、その内容をデータベース化しています。
もしかしたら、あなたの調べ物は過去、同じように調べた方がいるかも?
事例を調べてみて、パッと答えに行き着く場合があります。
司書さんに尋ねてみましょう。
日本十進分類法(NDC)
図書館には大量の蔵書があります。それをどのように整理しているか、ご存知でしょうか?
図書の背表紙にシールが貼ってあるのをみたことがあるかと思います。
そこに書かれている数字は、ただ適当につけたものではありません。
日本十進分類法という網目表をベースに、各図書館がそれぞれの色を出して決めています。
覚えておくと何かと便利なので、図書館に行った際には是非確認してみてください。
000 総記 図書館学や百科事典、PC関係がここに分類されています
100 哲学 哲学や倫理学、東洋思想や宗教がここに分類されています
200 歴史 歴史関係だけでなく、地理などの書物もここに分類されています
300 社会科学 政治、経済、法律、教育、国防などがここに分類されています
400 自然科学 数学、物理学、化学、天文学などがここに分類されています
500 技術・工学 建築学、金属工学、化学工学などがここに分類されています
600 産業 農業、畜産業、林業、商業、通信事業などがここに分類されています
700 芸術・美術 絵画、写真、音楽、演劇、スポーツなどがここに分類されています
800 言語 日本語だけでなく、様々な言語関係の書物がここに分類されています
900 文学 日本の小説だけでなく、海外の作品もここに分類されています
本記事を記載する際に使用した参考文献
『図書館のプロが教える〈調べるコツ〉誰でも使えるレファレンスサービス事例集』
具体的に書かれているのでおすすめです♪